草食系投資で1億円!!

独立系FP(1級・CFP)による、日々の相場の動きに一喜一憂することなく、インカムゲインをメインとした草食系投資で資産を増やしていくことを主眼にしたブログです。

カテゴリ:長期投資 > バリュー平均法

米朝会談決裂の影響は軽微?

 昨日は期待されていた米朝会談の進展がなく決裂したというニュースを受けて後場の日経平均は引けにかけて下落、為替は円高に進みましたが、本日の日経平均および昨夜からの為替相場を見ていると、影響は軽いものだったようです。
 中途半端な妥結よりも、譲れない部分を譲らなかったトランプ大統領の姿勢には好感が持てました。約束を約束とも思わない国との交渉に関しては日本も見習うべきだと思います。  

毎月1日にバリュー平均法で買っている米ドル/円だが…

 さて私は毎月1日にバリュー平均法により米ドル/円を買って(売って)いますが、1月・2月に比べて緩やかな円安となっているため、今月は買い増しすることはできませんでした。買い増しできないのは今あるポジションの評価額が上がっている証拠なので、別に不満はないのですが、最低でもあと1か月は為替に関してはやることがなくなってしまい暇です。
でも投資で資産を増やすこと=暇だと理解しているので、仕方のないことだと思います。これが嫌なら他の投資法に切り替えるしかありません。

円安方向は続くのか?

 今後の為替相場ですが、3月は日本の機関投資家の米ドル買い需要の高まりで、米ドル/円の下値は限定的かと思いますし、ポンド/円もノーディールブレグジット(合意なきEU離脱)の可能性が低くなり、再国民投票の道筋が見えてきたことから、ポンド高になりやすいと思われます。
しかし、EU圏やチャイナの経済状況はよろしくないため、重大な事案が表面化すると急速な円高になりますので、常に警戒は怠らないようにしなければなりません。
もしその時期が日本のゴールデンウイークと重なるようであれば、年初に続いてフラッシュクラッシュが起こる可能性もありますので、レバレッジに注意してポジションを持つことが重要です。

 でも多くの日本人にこの危険性は知られてきていますので、その裏をかいてゴールデンウイークの数週前か後の週初のオセアニア時間に仕掛けられるかもしれません。まあそのタイミングについては一般人にはわかりませんね。



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米ドル/円で一括投資の後積立投資をすると

 以前の記事で、国債を買う代わりに低レバレッジのFXで代用して運用するということを書きました。

 その運用を昨日の記事の一括投資の後に積立投資を行う方法で、バリュー平均法を使って行うとどうなるか、実際の数値を使って説明してみようと思います。

2015年1月から積み立てみると

 2015年1月から月初の始値で毎月10万円分ずつ積み立てていくと2019年1月時点で総投資額が490万円で、5,038,118円分、44,954通貨購入し、その平均取得単価は1米ドルあたり112.0724円となります。

これは現在(2019年1月27日)の109円50銭あたりよりも安い数値です。ですから現時点で490万円分を購入すれば4年間積立投資をしているよりも割安で米ドルが購入できるのです。

スワップ金利の意味でも有利

 この一括投資⁺積立投資というやり方をFXでやるとスワップ投資の意味でも有利です。これから月10万円ずつ買っていっても、1月当たり900通貨しか買えませんので、月200円ぐらいしか金利が付きません。しかし最初に一括で45,000通貨購入すれば、1月1万円の金利がつきます。金利は多ければ多いほど、資産の増加のスピードが速いため有利なのです。  



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FXのスワップ投資とバリュー平均法

 FXでスワップ投資(高金利の通貨を買い金利差を受け取る投資)をしている方は多く、裁量でポジションを取る方、ドルコスト平均法で買い増しをしている方等投資方法は様々ですが、バリュー平均法を利用されている方はほとんど見たことがありません。

 しかしながらFXのスワップ投資こそバリュー平均法のメリットが生かせる投資方法ではないかと思います。それはなぜかと言いますと、バリュー平均法のデメリットである相場が下がるときの追加投資を市場に自分の資金を晒すことなくできるからです。

FXではレバレッジを効かすことによって市場に晒している資金の数倍(最高で25倍)までの取引ができます。その特性を活かすことによってバリュー平均法を少ないリスクで行うことができるのです。  

追加資金を入れずにレバレッジを効かすとは?

 具体的な例で考えてみましょう。

 例えばあなたが米ドルを10,000通貨買うとします。現在のレートは1ドル=約110円ですので、110万円の資金が必要です。110万円で10,000通貨買った次の月に1ドルが100円になったとしますと、110万円分の価値を維持しようとしますと、110万÷100円-10,000通貨=1,000通貨の買い増しが必要ですので、現物取引であれば1,000通貨×100円=100,000円の新たな資金が必要ですがレバレッジを効かすと追加資金なしで1,000通貨買うことができます。

そして相場が上昇したら売り、下落したらレバレッジを効かして買い増せば、余程の下落に合わない限り資金の追加なしに運用していくことができます。さらに米ドル/円のスワップポイントは10,000通貨当たり70円ぐらい受け取れるのですが、このスワップポイントはアメリカと日本の金利差が変わらない限り、日本円にして110万円に対して受け取れるので相場が上下どちらに動いても一定の額が受け取れます。  

元々のポジションにレバレッジをかけすぎないことがポイント

 FXでスワップ投資をするにあたって最初のポジションからある程度のレバレッジをかけている方も多いですが、相場が下がった時に買い増して平均取得単価を低くしようとする場合には、最初のポジションにはレバレッジをかけないもしくは低レバレッジにする方が無難です。そうしなければ年初に起きたフラッシュクラッシュのようなことが起きるとポジションを維持できずに強制決済を食らう可能性が高まります。

 レバレッジは使い方次第で武器にもなりますが凶器にもなりますので、この投資法を実践するにあたっては武器として使えるようにレバレッジは抑え気味に始める方のがポイントだと言えます。 



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評価額が一定額まで達したら打ち止めしてみる

 昨日の記事で評価額が高くなればなるほど下落したときのリスクが高くなるという話をしました。では評価額が一定の額に達したらそれ以上にならないように売買してみたらどうなるでしょう?例えば評価額が100万円になったら次月以降の評価額は100万円になるように売買し続けてみるという具合です。

 100万円に達したときの株価が100円で保有株数が1万株だったとします。翌月株価が80円になった場合評価額が100万円になるようにするには100万÷80-1万株=2,500株の購入が必要となり、購入に使った総額は120万円、平均取得単価は96円となります。
 そして翌月株価が100円まで上昇したとします。するとその月は100万÷100-12,500株=2500株の売却となり、1万株を平均取得単価96円で保有できるようになるので、4万円のプラスとなります。
このように基準とする評価額を増やしていかなくても、相場が上下することにより取得単価を下げる=利益を上げることができます。  

リスクを減らす分デメリットも

 上記の方法により追加資金を大幅に増やすことなく利益を上げることが可能ですが、当然のことながらデメリットもあります。それは評価額を一定にしてしまうと、長期で見ると利益額が通常のバリュー平均法より減ってしまうことと複利の効果を活かしにくいことです。

 ただし、リスクが減るとリターンが減るのは投資においては当たり前のことですので、それが悪いわけではありません。  

個別株よりもインデックス投資で

 この方法は(というかバリュー平均法全般に言えることですが)個別株よりもインデックス投資で実践しましょう。なぜなら個別株は株価の振れ幅が大きく、企業不祥事などで株価が下がるときの下落率が高いこと、最悪上場廃止になって価値が0になってしまうことがあるからです。そういったことを避けるため、複数企業の株価に連動したインデックス投資にする方が良いのです。  



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バリュー平均法最大のデメリットを再確認

 バリュー平均法の最大のデメリットは、相場が大きく下落した際に追加資金が大きくなり、最悪の場合資金がショートして買うことができなくなることです。
特に運用期間が長くなり、運用資金がある程度まとまった額になった時に相場が下落した場合、バリュー平均法を続けていこうと思うと大きな追加資金が必要となります。

 具体的に毎月5万円ずつ評価額が増えていくように買っていった場合、①3年後②10年後③30年後に相場が20%下がったら追加資金がどれくらい必要になるかを考えてみましょう。

①3年後
36月×5万円-35月×5万円×(100-20)%=40万円
②10年後
120月×5万円-119月×5万円×(100-20)%=124万円
③30年後
360月×5万円-359月×5万円×(100-20)%=364万円

いかがでしょうか?①3年後の40万円なら追加資金として拠出できても②10年後の124万円、③30年後の364万円を追加するのはかなり困難ですよね。よしんば追加できたとしても次の月も相場が下がったらさらに追加資金が必要になるのですから、資金がショートする可能性はさらに高まります。

デメリットを補うには

 では上記のようなデメリットを補うためにはどうしたらよいのでしょうか?端的に言いますと追加資金が増えすぎないようなルールを作ればよいということになります。例えば『1月当たりの購入額は通常の3倍の15万円まで』というルールを作ってしまえば、その月に関してはそれ以上購入金額が増えることはありません。その時点では評価額はマイナスになっていても、時間をかければその後徐々に評価額が本来の額に追いついてきますので問題はありません。

 

自分の資金に見合った方法を考えましょう

 昨日の記事でも書きましたが、『いつまでにいくら貯めたいかという目標を立ててそれに向かって投資していく』方法です。ですから1か月あたりの購入額の上限は通常の3倍でなくても1.5倍でも2倍でも構いませんし、5倍や10倍でも構いません。但しそのための資金をある程度別でプールしておかないと、いざ相場が下落したときに困ったことになります。ですから月々投資に使える額全額をバリュー平均法で投資してしまうのではなく、ご自身の資金からして月々いくら投資し、上限をいくらにするかを決めて自分だけのルールを決めましょう。

「確定拠出年金」最良の運用術
岡本 和久
日本実業出版社
2014-05-22




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